少しずつ季節は春に向かって動いていますね~。
カラダを動かしたくなる季節でもありますが、足のトラブル、外反母趾、ウオノメ、タコなどの痛みや
ふくらはぎのだるさ、疲れなどで億劫になっていませんか?
足のトラブルを抱えた方のほとんどに『足裏のアーチ』の崩れがみられます。
あまり歩かなくなった現代人は、アーチを支える足裏の筋肉が 充分に発達していなかったり、
弱くなっているため、靴の影響を受けやすく、アーチの崩れや足のトラブルを生じやすいのです。
また、よい姿勢を維持することもできなくなり、トラブルのある足で歩くと、さらに足を悪くしてしまう
という悪循環に。
今回は足のトラブルをみなおすため、まずは大切なアーチについてお伝えします!
姿勢と足裏のアーチの関係
◇健康な足裏には3つのアーチ
人間が立つときには、足の親指の付け根部分(母趾球)・小指の付け根部分(小趾球)
・かかとの 3点で立ち、安定感を増すために5本の指で 接地しています。
人間の足は片側だけで28個の骨があり、これらの骨が筋肉・腱・靭帯でつながれ 組み合わさることで 、
絶妙なアーチ状を構成しています。
•内側縦アーチ(母趾球~かかと いわゆる土踏まず)
•外側縦アーチ(小趾球~かかと)
•横アーチ(母趾球~小趾球)
この3点にできる弓状のラインを「アーチ」とよび、ゆるい弧を描いています。
このアーチのおかげで歩く・走る・立つといった、人間の足が持つ基本的で複雑な 動作ができるので、
バランスが乱れると、人間のカラダの土台となっている足全体のトラブルを引き起こしたり、 全体の
姿勢に影響を及ぼしてしまうことがあります。
◇アーチの役割
「衝撃を和らげるクッション」
足は狭い面積で、カラダの一番下でカラダ全体を支えています。
カラダの全体重、動いたときの全衝撃が足の裏にかかります。
ゆっくり歩いた時は体重の約1.2倍、走った時は約3倍、ジャンプするときは約6倍の重さが足裏に
かかるそうです。
このような様々な動きによる地面からの衝撃と、体重による負担を受け止め和らげてくれる役割があります。
この役割がうまく機能しないと、衝撃が伝わりやすいため、足のトラブル以外にも、膝の痛み、腰痛、肩こり、
頭痛などが、でやすくなります。
「歩いたり走ったりするためのバネ」
歩くとき、走るとき、足はかかとから足の外側を移動して小指へ、そして、小指から親指へ移動して、
親指の足の付け根で地面を蹴るというとても複雑な動きをしています。
親指の足の付け根で、反動を利用し蹴り出しますが、3つのアーチがバネのような役割を果たします。
そのおかげでスムーズな重心移動が行え 体を前に運ぶための前進力になります。
「カラダ安定性・バランスをとる」
3点のアーチがしっかり安定していれば姿勢も安定します。
横の動きや縦の動きに対してもブレることがなく、少しの衝撃では倒れることはありません。
微妙なバランスをとることができるため、デコボコの地面も、坂道でも転ばずに歩けるのです。
しかしこの安定性が崩れると姿勢に影響し、O脚などの 脚の症状も
引き起こしやすくなります。
足裏のアーチが崩れると・・・
◇アーチが崩れる原因
子供の頃に、外でたくさん遊び、はだしで足の指をしっかり使うことでアーチは つくられるそうです。
そもそもアーチが充分に作られていないこともあるかもしれませんが、成長時だけの問題ではありません。
大人になってからも、日常生活の姿勢のクセ、正しく歩けていない、合わない靴をはいたり、 長い立ち仕事
をしたりなど 足は常に負担を強いられます。
また、運動不足や歩き方の悪さから、足の筋肉や足の指が使われないことも、アーチの崩れに 影響しています。
そして、女性は男性に比べ、腱や靭帯が柔らかく、関節がゆるみやすい傾向 にあるため、 捻挫を繰り返して
しまうと、足の骨を支える靭帯が弛緩してしまいます。
◇アーチが崩れるとどうなるの?
あなたの足をチェックしてみてください。
該当するものが多いほど、アーチの崩れは進んでいるかもしれません。
・足の指が反らないように、足の指を広げると指が開きにくい。
・土踏まずのカーブがはっきりしない
・足の裏にタコやウオノメがある。
・足の指で床をつかもうとしても、力が入らない
・指が変形している
・足が疲れやすく、むくみやすい
・靴の底の外側だけ、もしくは内側だけ極端に減る
・足先が冷たく、カサカサしている
・巻き爪や爪が小さくなっている
◇アーチの崩れによる症状
アーチが崩れると本来持ちあがっているべき部分が下がるため、その部分が摩擦や刺激を受け、 角質が
硬くなります。また、足の機能が下がるため、心臓から送り出された血流を上に押し戻し にくくなり、
むくみや冷えにもつながります。
それぞれのアーチの崩れによって下記のような足のトラブルがでやくなります。
【内側縦アーチ(土踏まずの部分)】
いわゆる偏平足、靭帯や腱など、足を構成する支えがゆるんで、足裏がまっすぐになり、歩行時の衝撃を
吸収できないので、疲れやすかったり、むくみやすい。血液やリンパを心臓へ押し戻すポンプ機能が低下
するため、代謝が悪くなり、冷えやすく、足首も太くなりがち。
【横アーチ】
横アーチが崩れ、前足部が広がると、開張足になりやすい。指の下の部分の角質が 硬くなったり、タコや
ウオノメ、外反母趾やハンマートゥ(足指がくの字に曲がってしまった状態) などのトラブルにつながる。
外反母趾の影響で巻き爪などになる場合もある。
【外側の縦アーチ】
外アーチが崩れると、足の外側に重心がかかってしまうため、O脚、太ももの張り出し、 ヒップが下がり
やすい。 股関節や骨盤にも負担がかかり、膝痛、股関節痛、腰痛につながる。
この3つのアーチは、セットなので、どれか一つが 崩れると他のアーチにも悪影響が出てきます。
体全体のわずか約3%の接地面積で毎日私たちを支えてくれている足裏、いたわってあげたいものですね!
次回は、アーチをつくるケア方法についてお伝えします。
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